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2012年12月12日水曜日

Solid State Logic X-Verb

関連リンク
メーカー (英語):
 Solid State Logic
製品ページ(英語) :
 X-Verb - Solid State Logic
日本取扱店:
 MI7 Japan | エムアイセブン・ジャパン
製品ページ :
 Duendeプラグイン
前回記事(Overloud BREVERB:http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/overloud-breverb.html)と同じリバーブプラグインの紹介となりますが、リバーブだけはどんなに名機でも1機種だけだと、例えばですが“○■というリバーブのキモは8.2KHz付近を強調して600Hz~1.2KHzのステレオサイド部分を持ち上げて広がり感を演出している”みたいな特徴をいくらプリセットを変更してプレート、ルーム、ホールと使い分けてもその基本的な特徴部分の演出は出てしまい、それらが重なるとさすがに“クドい”わけです。

そんなわけでウチでも定番的ですが3~4種類のリバーブを使用しています。
前記事に書いたとおり最近ではIR(インパルス・レスポンス)系リバーブを使用することは滅多になく、中で小難しい演算処理をしているらしい(?)アルゴリズム系リバーブをよく使います。

Overloud BREVERBはそれで素晴らしいリバーブプラグインなのですが、やはりLexicon 480L系の音であることは否めなく、それを外側に使えば内側は違うものを(逆もまたしかり)使用したくなります。

TC Electronic PowerCore VSS3 Stereo Source Reverb そこで今までは長いこと使用していたTC Electronic PowerCoreの追加プラグインであるVSS3 Stereo Source Reverbですが、最近のTC ElectronicはPowerCoreをディスコンしたり、最後にリリースすると告知した“安定した”ドライバーであるV4.3バージョンのWindows版は1年以上も何も進展無しだったりと、もはや夜間の足元照明以外の価値観を見出せなくなってきたので、VSS3に変わるリバーブプラグインは無いものか?と色々と試していました。
もちろん、ハードウェアなりソフトウェアなりですからいずれはディスコンや新機種への切り替えなどがある事は理解できますので仕方無しですね。

そのVSS3は最新のSystem 6000システム(DSPハードウェア)で動くリバーブのPowerCore版なのですが、悔しいけれどコレに変わるリバーブはずっと見出せずにいました。

が、

先日発表されたSolid State Logic社(以下略:SSL社:http://www.solidstatelogic.com/)Duende Nativeプラグインに追加されたSSL class studio reverb X-VerbをDuende PCIe(ハードウェアDSP)ユーザーでもあるしデモ版もそのユーザー登録のまま使用できるので早速申請して使用してみました。
Solid State Logic X-Verb
SSL社は過去にリバーブをリリースした記憶が無いのですが、Duende Nativeシリーズ(http://www.solidstatelogic.com/music/duende%20native/)で地味に期間は長めながら新しい追加プラグインを出していたりして、ソフトウェアプラグインに対してはSSL社なりに積極的に参入しているみたいです。
そんなSSL社がリリースしたX-Verbは後発の最近のプラグインらしく、リバーブとして考えられる調整できる部分は全て調整でき、通常表示ではポイントを絞った上部の10個のノブでサクっといじれます。
Solid State Logic X-Verb
Solid State Logic X-Verb 調整できる部分は何でもできて、さらに新しい最新のソフトウェアということで期待しながら試してみると、今までは悪く言えば“スカスカ”のリバーブで結局VSS3を使っていたのが、このX-Verbならばそういったことはなくハードウェアリバーブ的な響きを与え、調節幅も設定項目も多彩なことを考えるとVSS3より使い勝手も音も良いじゃん・・・(音に対しての主観は人それぞれです)と久々に良い物を見つけた感動に沸きました。

早速、ウチのサイトらしく「とりあえず音を聴いてみよう」ということで用意しました。 素材は前回と同じサンプリング素材CDから適当にミックスした短いフレーズで、16bit/44.1KHz/WAVファイルを試聴できます。

ヴォーカルトラックにEQ、コンプ、16分ショートディレイだけ薄くかけたリバーブ無しミックス
TC Electronic PowerCore VSS3のプリセットより、Ballad Vocal Hall
TC Electronic PowerCore VSS3 Stereo Source Reverb

Solid State Logic X-Verbのプリセットより、04 Instrumental > Vocal Hall 2.xverb
Solid State Logic X-Verb

今まではハードウェアアウトボードかDSPボードでしかこういう広がりと密度を持ったリバーブは無かったのに、ソフトウェアでここまでできるとは! そんなわけで今年前半はOverloud BREVERBに続きSolid State Logic X-Verbと二つのリバーブを購入です。

リバーブが判りやすいようにボーカルトラック+リバーブのみも用意しました。

ヴォーカルトラックのみ(EQ、コンプ、16分ショートディレイ)リバーブ無し
ヴォーカルトラック+TC Electronic PowerCore VSS3のプリセットより、Ballad Vocal Hall
ヴォーカルトラック+Solid State Logic X-Verbのプリセットより、04 Instrumental > Vocal Hall 2.xverb
あともう1つ2つ定番的にずっと使っているリバーブプラグインがあるのですがそれらはメインとなるトラックではなく隠し味的な裏方で案外DTM / DAWホストソフトウェアにバンドルされているモノも最新版はすごく良くなってるしそういうのでも良いかな?とか思っています。

メインとなるリバーブ探しも長々と数年かけてやっていましたがとりあえず、Solid State Logic X-VerbとOverloud BREVERBでしばらくは落ち着けそうです。OSはすでにですがプラグインエフェクターソフトなどもネイティブコードで64ビット化しだしていますし、そうなるととんでもなく凄い演算をして本当に“ハードより凄い!”リバーブなんかが出てくるかもしれません。それまでは当面現在のセットアップでいけそうです。

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