■ Digital Monotone の
   トップページはコチラです。
   →Digital Monotone

2012年12月8日土曜日

IK Multimedia Classic T-RackS Clipper

関連リンク
日本代理店 :
 Media Integration, Inc.
製品ページ :
 http://www.minet.jp/
ikmultimedia/t-racks#3

本家サイト :
 IK Multimedia
いまどきのDTM/DAWは、作曲から録音、そして楽曲のミックスまでを自宅でできてしまうくらい、ホストアプリケーションとハードの音質が進化し、それらが個人でも買える価格帯となってきました。

ただし、全てをPC内のデジタルで処理してしまうせいかどうしても“あんなCDみたいな感じ”が出せなかったりします。もちろん理由は簡単でプロは当たり前だけれども、高品質というよりも選び抜かれたアナログ機器を通したりしていかに耳に嬉しいサウンドにするかを熟知した見えないルーティング作業があるからです。

最近ではソフトウェアによる過去の名機や良いところを再現したプラグインエフェクターも数多く出始め、当然ながらその“質感”を再現しようというソフトも出てきました。

そんな中、まるでアナログ機器を通したかのような心地よさ云々が売りだけど、T-RACKS3というパッケージの中では地味な扱いのIK Multimedia Classic T-RackS Clipper(本家サイト:http://www.ikmultimedia.com/trsingles/moreinfo/moreinfo9.php)が単品でも購入できる事もあり導入してみました。

IK Multimedia Classic T-RackS Clipper

これは、サイトでの説明によるとピーク・クリッパーとして位置づけられています。リミッターと似たような動作をし、クリッピングした音、もしくはわざとクリッピングさせた入力音をその機器の特性による音質変化でレベルを揃えて出力するみたいな感じです。

ですが、使用レポートなどを読んでみると、どうやらSLOPEを-(マイナス)側へ動かすとアナログアンプもしくはテープを通したようなサチュレーションを発生して音に艶が出るという声もあり、そこに期待してしまいました。

Classic T-RackS Clipperに期待していたのは実は軽い動作の“まるであのミキサーで作業したかのような・・・”的なアンプシミュレーターだったのですが、これは良い意味でのテープとアンプの良いところ取りだなぁと感じました。

下に長い画像となってしまいましたが、1KHzサイン波とホワイトノイズの比較画像を乗せています。
ちなみにこういう音響測定の細かな仕様とか約束などは熟知していませんので、そのあたりの計測方法への指摘はご容赦ください。

気になる方へ無圧縮WAVです。ホワイトノイズでの検証結果を16/44/Wavファイルをまとめています。
Microsoft Security Essentialsで2010/04/14にウィルスチェック済
T-RacksClipper.zip 10.3 MB (10,836,332 バイト)
http://edins-design.com/Hiro/music/T-RacksClipper.zip
16/44での1KHzサイン波とホワイトノイズをテープシミュレーションでは2010年現在では最も高い評価受けているソフトの一つであるDUY Dad Tapeをその見本とし、全てPro Tools 8上で処理しました。

IK Multimedia Classic T-RackS Clipper

高域の落ち込みは再現されていないものの倍音付加は“耳に心地よい”部分をよく捉えています。
低域はやや多めにカットされていますが、そのあたりはSLOPE量の調節で個人的には、30ipsテープの再現としてはSLOPE -11.5+16KHz以上をEQで20KHzで-1db程度になるようになだらかにカットしてあげればすごく雰囲気を出してくれると感じました。

IK Multimedia Classic T-RackS Clipper

倍音付加という意味では純粋なアナログテープみたいな、より多くの倍音が付加されるわけでもありませんが、特徴的なサチュレーション部分だけをうまくピックアップしています。

あえてモデル名を冠とせずにClassic T-RackS Clipperとしたのは、IK Multimediaが提案するテープとアンプのサチュレーションのいい所取りのソフトに仕上げたからなのかな?とか思いつつ、負荷がかなり低いのでClassic T-RackS ClipperとEQの組み合わせでも個別トラックにガンガン挿せるのも良いですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿