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2012年12月12日水曜日

Overloud BREVERB

関連リンク
メーカー (英語):
 Overloud
製品ページ(英語) :
 BREVERB
日本取扱店:
 M.I.D. - Miyaji Import Division
製品ページ :
 BREVERB
ほんの数年前(2011年現在)まで、ソフトウェアによるプラグインリバーブはその残響演算ループ処理において当時の非力なCPUではハードウェアリバーブには到底及ばない出来栄えでした。

そしてあっと言う間にCPUがデュアル(2コア)化しメモリーもギガバイトクラスが安価に手に入るようになり、まずその初期段階で台頭してきたのがIR(インパルスレスポンス)リバーブでした。具体的に言うとaudioeaseのAltiverb(本家サイト(英語):http://www.audioease.com/Pages/Altiverb/AltiverbMain.html)です。
実機のIRデーターをそのまま再現するのですから音はリアルそのもので、名機ハードから実際のコンサートホールなど様々なIRデーターを搭載したIRリバーブはすぐに有名になりました。

そしてそれからほんの数年でデュアルCPUはクアッドCPU(4コア)へとさらにヘキサCPU(6コア)し、専用DSPで複雑なアルゴリズムから生み出していたハードウェアリバーブもパソコンのプラグインで再現することができるようになりました。

今では良質なアルゴリズム系リバーブプラグインが多々なメーカーよりリリースされています。
Overloud BREVERB
そんな中でDEMO版を聞き比べながら「あーだ、こーだ、そーだ」と取捨選択しながら最近購入したのが、Overloud BREVERB(http://www.overloud.com/breverb.php?idarg=71)です。

その理由はリバーブとして調整したいパラメーターが全てそろっていることと、往年の名機であるLEXICON 480Lみたいなリバーブ音であることと、480Lみたいに主要パラメーターにすぐアクセスできることです。
Overloud BREVERB
ちなみにLEXICON 480LはデジタルリバーブでLEXICONリバーブの名機の一つです。
LEXICON 480L 性能としては44KHz/48KHzの16bit(内部18bit処理)という当時のRAMメモリーの相場からしても現在の目でスペックを見るとそれほど褒めれた物ではないのですが、その独自のLEXICON製アルゴリズムが素晴らしく現在でも現役で使われています。

リバーブって原音をそのままクリーンに繰り返してステレオイメージを広げるだけじゃ駄目で、各メーカーその残響音の“音質”にこだわって作るからこそ「ホールリバーブはコレじゃないと」「プレートリバーブはコレしかないでしょ」みたいな話になるのでしょう。

早速、ウチのサイトらしく「とりあえず音を聴いてみよう」ということで用意しました。 素材はサンプリング素材CDから適当にミックスした短いフレーズで、16bit/44.1KHz/WAVファイルを試聴できます。

ヴォーカルトラックにEQ、コンプ、16分ショートディレイだけ薄くかけたリバーブ無しミックス
audioease Altiverb 6の付属IRデータより、Gear > L480 > b04 plate-pr1 a plate
audioease Altiverb 6

Overloud BREVERBのファクトリープリセットより、PLATE > Famale Lead Plate
Overloud BREVERB border=

これを聴いた時点でOverloud BREVERBを購入してしまいました。確かにAltiverb 6は実機そのものの音なのですが、IR系リバーブはそのIRデータを元に周波数特性を時間軸込みで再現するという仕様上、普通のリバーブの普通の細かな設定ができないのです。
BREVERBは、私にとってのAltiverbを当時の“再現シミュレートリバーブとして最高!”から“飛び道具?”に格下げしました(笑)

リバーブが判りやすいようにボーカルトラック+リバーブのみも用意しました。

ヴォーカルトラックのみ(EQ、コンプ、16分ショートディレイ)リバーブ無し
ヴォーカルトラック+audioease Altiverb 6の付属IRデーターより、Gear > L480 > b04 plate-pr1 a plate
ヴォーカルトラック+Overloud BREVERBのファクトリープリセットより、PLATE > Famale Lead Plate
個人的にはソフトウェアのプラグインリバーブでも、こういうアルゴリズム系(中の小人が小難しい計算をしている)リバーブはミックスしやすいと感じていますので、これからも更なる“音質”に磨きをかけたリバーブがリリースされるのを楽しみにしています。

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