作る音楽ジャンル、使用する楽器が違えば当然ながらミックス~マスタリングに必要とするソフトや機材も違うわけで、機材選定に試行錯誤しながらようやく"こんなんかなぁ"的に2011年にやっているプリマスタリング~マスタリングへの工程と機材の紹介です。
■ プリマスタリング
2ミックスを書き出すミックスダウンの工程でここまでやりたいのですが、パソコンパワーが足りずで24bit/44.1KHz 2ch Streo/WAVにて書き出したステレオ音源を、再度新プロジェクトとして読み込みます。
Flux Epure II
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/flux-epure-ii.html
最初に行うのは、シングルだったらカップリングの2~3曲、アルバムなら収録曲全部を並べて基本的な低低域と高高域のEQ処理をEpure IIで行います。
ここの処理は真空管パッシブEQであるPultec EQP-1Aのプラグインソフトにて"色付け"をしながらソレをやるのか迷いましたが、色々と試しているうちにコチラのクリーン系EQの方が後の処理がやりやすいということでコチラを選択しました。
Brainworx bx_digital V2
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/brainworx-bxdigital-v2.html
次は連続して流れるであろう他曲とのステレオイメージ(広がり)の違和感を無くすためにMS処理にてEQとMID / SIDEにディエッサーをかけれるbx_digital V2を使用します。
趣味で楽曲制作をやっていると曲の制作途中で期間が開いたりと、なかなか一貫した音像イメージで作れないもので、低域高域の広がり感とセンターでは楽器の分離感などを調整します。
SSL Duende Native Stereo Bus Compressor
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/bus-compressor.html
音域的な音質と広がり感を調節したら、GR(Gain Reduction=どれだけ圧縮したか)1db程の針がピクピク動く程度のごくわずかなコンプレッションですが、いわゆるバスコンプをかけます。
Fairchild 670系やNEVE2254系を好む方も多いですがSSL Bus Compressorは学生のときから何かと慣れているためにコレを使用します。
一番上っ面の1dbのアタックとリリースを調節することによって主にステレオ感がクッキリ出ます。ちなみにリリースを早めにすれば楽器に分離感が出て、遅めにすれば演奏に一体感が出ます。
Abbey Road RS135
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/abbey-road-brilliance-pack-rs127-rs135.html
ミックス時にやっておけば良いのですがどうしてもこのバスコンプの後にRS135を仕込んでしまう魔法の箱です。
なんていうか曲が煌びやかになるというか今風になるというか。
8KHzを2dbずつ+方向にブーストしかできないEQですが、ほんとに+2dbするだけでニコニコしてしまいます。+4dbしなければ物足りないときは上記Epure IIとbx_digital V2まで戻ります。
■ マスタリング
いわゆるココまでがミックスダウンの最終工程でもありプリマスタリングの領域です。
ドカンっとコンプで音圧を上げるようなこともせず、SSL Bus Compressorを通しますが1db程度しかかけません。
この状態でサビなどの音圧が一番ある箇所のキックや全体的(他の楽曲との比較など)な音圧感で音量をピーク0dbに近づけますが、曲調によってピーク-3dbくらいまでは許容範囲と思っています。
次から音圧を上げます。視認するものは主にRMSメーターです。
dbx QUANTUM
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/dbx-quantum.html
本来はマスタリングプロセッサーです。
メインコンプを選定するまではコレでも音圧上げをやっていました。
プリセットの中のパラメーターを見ながら、どういうふうにコンプ・ゲート・リミッターをかけていくのかの教科書的にも随分とお世話になりました。
もともと予算内で買える高品質なD/Aコンバーターを探していたら「D/Aコンバーターとクロックマスターとしてとても優秀だからそれだけでもずっと使える」と師匠よりコレを勧められ導入。パソコンから24bit/44.1KHzのデジタル出力をアナログへ変換しコンプへ音を渡します。
併せて、ミックスダウンやマスタリングの際のクロックマスターです。
Focusrite RED3
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http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/focusrite-red-3.html
メインコンプ/リミッターについてはアレコレと迷って借りたりしながら色々と試行錯誤したのですが、個人での真空管コンプの維持はメンテナンスや毎度のバイアスとゲインのチェックに真空管の定期的なチェックなど労力、維持費ともに大変なので却下しました。
"良い音を得るため"の個人的な納得度の問題ですね。
比較的手間要らずということでFET/VCAコンプをいくつか試してみて気に入ったのがこのRED3です。
ステレオリンク付でその精度は素晴らしくマスタリングコンプ/リミッターとして重宝しています。
色付けはVCAらしくクリーンだけど中域から高域にかけて少し明るめですが低域もクッキリ出てNEVEコンプっぽい感じです。
1.5:1~10:1までコンプ可能ですがメインの音圧上げということで1.5:1~2.5:1程度で使用しています。
SPL Model 9739 Stereo Vitalizer MK2-T
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/spl-stereo-vitalizer-mk2-t.html
RED3で自分の環境においてのベストな選択なつもりなのですが、やはり"真空管"という"魔の言葉"に惑わされてソフトウェアプラグイン化されているのにも関わらず、スタジオで聞き比べて"ゲインに対しての真空管の反応はやっぱり本物がイイ"と感じてしまい実機を購入したのがVitalizer MK2-Tです。
これの前の段階でほとんどやるべきことはやっていますので、邪魔にならないように薄く耳を頼りに少しだけエフェクトを乗せます。
FabFilter Pro-L
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/fabfilter-pro-l.html
最後のVitalizer MK2-Tの真空管を通した音はアナログでオーディオインターフェイスに戻します。A/Dコンバーターの導入も考えたのですが、A/Dしてパソコンに取り込むのとアナログ→オーディオインターフェイスにてA/D変換で、ウチの場合は後者の方が"いつものそのままの音"と感じたこともあり「それでいいじゃない」となりました。
システムがPro Tools HDとかガラリと変わればその辺は変更していくのかな?とか思いつつ、現在はこれで満足しています。
その音を最後に音源ファイルとしてのフォーマット合わせでPro-Lを使っています。
今まで使ってきたプラグインリミッターの中ではとてもクリアな音質だと思っています。
ゲインは0dbだったりかけても1dbまで程度です。Pro-Lにてディザもかけて16bit/44.1KHzにしてしまいます。
PreSonus Studio One 2ではDSD書き出しも出来ますがほとんどの場合WAVで書き出しです。
こんな感じで、2mixファイルをプリマスタリングの音質調整~マスタリングでの音圧調整~フォーマット合わせをやっています。
マスタリングの工程で「便利だなぁ、すごい時代になったなぁ」と感じながらマルチバンドコンプ&ブリックウォールリミッターのプラグインソフトを使用していた次期もありましたが、“音質どうの”は主観と客観でさておき、ソフトの方は個人的にすごくメンドクサク感じていたんです。
EQなどはトータルリコールできるし、いくつかの設定を瞬時に切り替えて聞き比べられるプラグインソフトの方が圧倒的に便利ですがコンプは何かと面倒に感じたり、マルチバンドコンプがこれまた個人的に好きじゃないことから、ここの部分はアウトボード導入となりました。
64bit時代となり“あの挙動”もシミュレーションしてしまうような64bitネイティブでスーパー演算エンジン搭載なプラグインが出始めたら、次に買うのは違う種類のアウトボードなのか、完全ソフト化してしまうのか。今はそんな曖昧な次期かもしれないなどと独り言をつぶやきながらセブンイレブンにオヤツを買いに行く日々です。
■ プリマスタリング
2ミックスを書き出すミックスダウンの工程でここまでやりたいのですが、パソコンパワーが足りずで24bit/44.1KHz 2ch Streo/WAVにて書き出したステレオ音源を、再度新プロジェクトとして読み込みます。
Flux Epure II
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/flux-epure-ii.html
最初に行うのは、シングルだったらカップリングの2~3曲、アルバムなら収録曲全部を並べて基本的な低低域と高高域のEQ処理をEpure IIで行います。
ここの処理は真空管パッシブEQであるPultec EQP-1Aのプラグインソフトにて"色付け"をしながらソレをやるのか迷いましたが、色々と試しているうちにコチラのクリーン系EQの方が後の処理がやりやすいということでコチラを選択しました。
Brainworx bx_digital V2
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次は連続して流れるであろう他曲とのステレオイメージ(広がり)の違和感を無くすためにMS処理にてEQとMID / SIDEにディエッサーをかけれるbx_digital V2を使用します。
趣味で楽曲制作をやっていると曲の制作途中で期間が開いたりと、なかなか一貫した音像イメージで作れないもので、低域高域の広がり感とセンターでは楽器の分離感などを調整します。
SSL Duende Native Stereo Bus Compressor
当ブログ内記事:
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音域的な音質と広がり感を調節したら、GR(Gain Reduction=どれだけ圧縮したか)1db程の針がピクピク動く程度のごくわずかなコンプレッションですが、いわゆるバスコンプをかけます。
Fairchild 670系やNEVE2254系を好む方も多いですがSSL Bus Compressorは学生のときから何かと慣れているためにコレを使用します。
一番上っ面の1dbのアタックとリリースを調節することによって主にステレオ感がクッキリ出ます。ちなみにリリースを早めにすれば楽器に分離感が出て、遅めにすれば演奏に一体感が出ます。
Abbey Road RS135
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/abbey-road-brilliance-pack-rs127-rs135.html
ミックス時にやっておけば良いのですがどうしてもこのバスコンプの後にRS135を仕込んでしまう魔法の箱です。
なんていうか曲が煌びやかになるというか今風になるというか。
8KHzを2dbずつ+方向にブーストしかできないEQですが、ほんとに+2dbするだけでニコニコしてしまいます。+4dbしなければ物足りないときは上記Epure IIとbx_digital V2まで戻ります。
■ マスタリング
いわゆるココまでがミックスダウンの最終工程でもありプリマスタリングの領域です。
ドカンっとコンプで音圧を上げるようなこともせず、SSL Bus Compressorを通しますが1db程度しかかけません。
この状態でサビなどの音圧が一番ある箇所のキックや全体的(他の楽曲との比較など)な音圧感で音量をピーク0dbに近づけますが、曲調によってピーク-3dbくらいまでは許容範囲と思っています。
次から音圧を上げます。視認するものは主にRMSメーターです。
dbx QUANTUM
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/dbx-quantum.html
メインコンプを選定するまではコレでも音圧上げをやっていました。
プリセットの中のパラメーターを見ながら、どういうふうにコンプ・ゲート・リミッターをかけていくのかの教科書的にも随分とお世話になりました。
もともと予算内で買える高品質なD/Aコンバーターを探していたら「D/Aコンバーターとクロックマスターとしてとても優秀だからそれだけでもずっと使える」と師匠よりコレを勧められ導入。パソコンから24bit/44.1KHzのデジタル出力をアナログへ変換しコンプへ音を渡します。
併せて、ミックスダウンやマスタリングの際のクロックマスターです。
Focusrite RED3
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"良い音を得るため"の個人的な納得度の問題ですね。
比較的手間要らずということでFET/VCAコンプをいくつか試してみて気に入ったのがこのRED3です。
ステレオリンク付でその精度は素晴らしくマスタリングコンプ/リミッターとして重宝しています。
色付けはVCAらしくクリーンだけど中域から高域にかけて少し明るめですが低域もクッキリ出てNEVEコンプっぽい感じです。
1.5:1~10:1までコンプ可能ですがメインの音圧上げということで1.5:1~2.5:1程度で使用しています。
SPL Model 9739 Stereo Vitalizer MK2-T
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/spl-stereo-vitalizer-mk2-t.html
これの前の段階でほとんどやるべきことはやっていますので、邪魔にならないように薄く耳を頼りに少しだけエフェクトを乗せます。
FabFilter Pro-L
当ブログ内記事:
http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/fabfilter-pro-l.html
最後のVitalizer MK2-Tの真空管を通した音はアナログでオーディオインターフェイスに戻します。A/Dコンバーターの導入も考えたのですが、A/Dしてパソコンに取り込むのとアナログ→オーディオインターフェイスにてA/D変換で、ウチの場合は後者の方が"いつものそのままの音"と感じたこともあり「それでいいじゃない」となりました。
システムがPro Tools HDとかガラリと変わればその辺は変更していくのかな?とか思いつつ、現在はこれで満足しています。
その音を最後に音源ファイルとしてのフォーマット合わせでPro-Lを使っています。
今まで使ってきたプラグインリミッターの中ではとてもクリアな音質だと思っています。
ゲインは0dbだったりかけても1dbまで程度です。Pro-Lにてディザもかけて16bit/44.1KHzにしてしまいます。
PreSonus Studio One 2ではDSD書き出しも出来ますがほとんどの場合WAVで書き出しです。
こんな感じで、2mixファイルをプリマスタリングの音質調整~マスタリングでの音圧調整~フォーマット合わせをやっています。
マスタリングの工程で「便利だなぁ、すごい時代になったなぁ」と感じながらマルチバンドコンプ&ブリックウォールリミッターのプラグインソフトを使用していた次期もありましたが、“音質どうの”は主観と客観でさておき、ソフトの方は個人的にすごくメンドクサク感じていたんです。
EQなどはトータルリコールできるし、いくつかの設定を瞬時に切り替えて聞き比べられるプラグインソフトの方が圧倒的に便利ですがコンプは何かと面倒に感じたり、マルチバンドコンプがこれまた個人的に好きじゃないことから、ここの部分はアウトボード導入となりました。
64bit時代となり“あの挙動”もシミュレーションしてしまうような64bitネイティブでスーパー演算エンジン搭載なプラグインが出始めたら、次に買うのは違う種類のアウトボードなのか、完全ソフト化してしまうのか。今はそんな曖昧な次期かもしれないなどと独り言をつぶやきながらセブンイレブンにオヤツを買いに行く日々です。
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