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2012年12月15日土曜日

Softube TUBE-TECH PE 1C

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Softube :
 http://www.softube.com/
このPultec EQP-1Aはいったいどのくらいのメーカーがハードウェア、ソフトウェア共にシミュレーションしたんだろうと言うくらいアナログEQの名機中の名機です。
かなり周波数的には下と上によって細かな音作りは苦手なのですが、単純にそのトラックの音を「もう少し」というとき素早く音を決めてくれるイコライザーです。

特徴的なのは、決めた周波数を上げて下げれるレゾナンスカーブ的EQを備えていることですが、低域のそれは本当にノブを回せば分かる気持ちが良い音にしてくれるので、キックドラムやベースの低域処理にはかかせません。

Softube TUBE-TECH PE 1C で、ウチにもBombFactroyのEQP-1Aがかなり昔から入っていてそれを使うのですが、近年リリースされたT-Racks 3のEQP-1Aがかなり出来が良くて、シングル買い(単品だと安いんです)ができることもあり、徐々にそちらを使う機会が多くなったのです。

それならそれでもう十分だろ・・・なのですが、この低域と高域の丸めは本当にデリケートな部分で、いつも、“もっと良くなるはず”的な思いが抑えられなくて、EQプラグインだけはホントいったいどこまでいけば納得がいく物に出会えるのだろうと感じています。

最近では、SSL DuendeバンドルのEQ and Dynamics Channel StripのSSL 4000EモードでのEQが大活躍な我が家ですが、それからコンプをかけて「もうちょっと」というときにEQP-1AかNEVE 1073タイプの出番となります。

そのEQP-1AをシミュレートしたEQプラグインの中で、ここ数年で自分のイチオシ開発メーカであるSoftube社が出した最新のプラグインが
TUBE-TECH PE 1C(本家英語サイト:http://www.softube.com/tubetech_pe1c.php)です。
Softube TUBE-TECH PE 1C

他のEQP-1Aと比べてどう違うかというと、ほぼT-RACKS 3のVintage Tube Program Equalizerと変わりません(本家英語サイト:http://www.ikmultimedia.com/t-racks/moreinfo/moreinfo3.php)決定的に違うのはT-RACKS 3のは真空管サチュレーションが他のシリーズと同じものが積んでいるため、別段EQP-1A専用の真空管再現の設計では無さそうなことです。

高域の折り返しノイズ的なものはBomb FacotryのEQP-1A(当ブログ内紹介記事:http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/bomb-factory-pultec-eqp-1a.html)より自然な感じになっています。
いわゆる、設計リリース順でBombFacoty → T-RACKS 3 → Softubeということで、その順に微妙に良くなっているという感じです。

そんなわけでSoftubeのサイトにもあるアナログ回路の再現という部分で真空管サチュレーションは
どんな具合かな・・・と1KHzサイン波を通してみてみたところ、
Softube TUBE-TECH PE 1C

あれれ?↑のとおり目立つものはありません。
ちなみにT-RACKS 3の方はこんな感じでT-RACKS 3シリーズ共通の真空管サチュレーションです。
ただし、じっと眺めていると、Softube TUBE-TECH PE 1Cの方は時間軸で本当に微妙ですがユラユラと揺れます。

あぁ、これは所有のTL Audio ebony A2(当サイト内紹介記事:http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/tl-audio-ebony-a2.html)の真空管プリアンプを通したときと同じ症状だと思いました。

本物の真空管はほんと微妙に揺れるんです。これを今回Softubeは回路シミュレートしたのかと思うと改めて、

Softube TUBE-TECH PE 1C どこまで拘るんねん!

と関心しちゃいました。
冷静に考えて、すでにEQP-1Aのプラグインを持っている人は特に買う必要は無いと思いますが、まだ持っていない人には数あるPultec EQP-1Aの中ではイチオシです。

t.c. electronic Assimilator

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メーカー :
 t.c. electronic
最初から腰砕けで書いてしまいますが、本当は「そこまで言うほど凄いのならば」 Powercore 版を購入してもいいかなと思っていました。が、

「これは赤ペン先生なんだ!」

となってしまいましたので KONNEKT バンドル版で十分かな?となりました。
「もっと■●の曲みたいに自分もミックスできたらなぁ」みたいな場合の手助けや、アドバイスをイマイチ人に聞くのも恥ずかしい方にお勧め?です。ちなみに私はお手本としているアップテンポ・バラード・ポップスなどの A メロ・ B メロ・サビはリファレンスで保存して自分の曲のミックスのときにアドバイスを有難く頂いています(笑)

t.c. electronic Assimilator t.c. electronic Assimilator の機能的な概略としては、お手本の曲の EQ カーブを学習させて自分の曲の EQ カーブ(周波数分布)を学習させます。その差分を検討(笑)して自分の曲に“あーでもない、こーでもない”的な EQ カーブを生成してお手本曲の EQ カーブに近づけてくれるという優れものです。

もしお手本としたい曲のボーカルトラックだけとかギタートラックだけを入手できるのであれば、それはそれで使い勝手がありそうですが、そんなお手本にする CD パラトラックなんて入手することは不可能ですので、基本的にはマスタリング後のお手本を自分の曲と比較して“どこが出すぎでどこが足りないのか”を軽く無責任に教えてくれる先生と思えば良いかと思います。そういうわけで私が Powercore コントロールパネルから Assimilator を [Buy Now!!] することは無さそうです(笑)

ちなみに Powercore 版ではそのアシスト機能をモーフィング(時間軸で近づける)ことができるようになっています。
KONNEKT 版は本体 DSP を使用してパソコン側に負荷をかけないタイプのプラグインエフェクターとなっており、KONNEKT 24D と KONNEKT LIVE にバンドルされています。

t.c. electronic Assimilator 実際にどのような感じなのかというと、まず最初にお手本となる曲を学習させます。
何度かやってみた結果では、なるだけ“真似したい部分”だけを学習させます。サビならサビ始まりから終わりまでといった感じです。学習開始から終わりまでの平均的な EQ カーブを Assimilator は計算してくれます。

t.c. electronic Assimilator border= 次に自分の曲を学習させます。こうやってみると低域は残っているし中域はgdgdで高域は足りないと、それだけでも勉強になってしまいます。
瞬間的なものはアナライザーで見ていますが、時間で区切った平均というのは見ることがなかったので改めて自分のミックスのまずさを実感してしまいます。

t.c. electronic Assimilator border= レイテンシーの話は抜きにしてリアルタイムで動作することが前提のソフトですのでサクッと「教えてやんよ!こうしろよ!」カーブが出てきます。
下をカットで上はグイっと持ち上げろと。分かっています。その通りです(笑)
と、ここまでが実は Assimilator の正しい使い方のような気がします。このままこのアシスト機能を使えば ±5~10db でいじることになるので実際にこれを 100% 適用すると音が歪んでしまうのです。
どの周波数帯の音が不足しているかとかは自分の曲ですから、この場合だとバスドラとハイハットや金物 SE などのトラックで個々に補正してあげれば良いのです。

t.c. electronic Assimilator border= 極端な事をやれば歪むのは分かっていますが試してみます。
まずは適用度 0% で曲を流して徐々に適用度を上げていきます。
ただし、曲によってはクリップしてしまいますので、最終段にリミッターをかますかスピーカーの音量は絞っておきます。

t.c. electronic Assimilator適用度100%です。
グラフだけを見ると「なかなか便利そうじゃん!」と思えますが実際はさすがに ±10db 近く各帯域をブーストしたりカットしたりしていますので、高域は歪んで割れているし低域はブニャブニャと定位感がなくなっています。
ただし、音域的なバランスは「なるほどねー!」となっています。

最初にも書いたとおりですが、やはり“赤ペン先生”的使い方が良いようです(笑)

Stillwell Audio 1973

関連リンク
メーカー :
 Stillwell Audio
製品ページ :
 1973
悩んでしまうのが、“音作り”のためのEQ選びで、もちろんミックス全体の音質的なバランス感覚の才能と自信があればポイントをどこにでも多数におけるPro-QのようなEQが良いのですが、個別トラックで気持ちよく聴けても、合わせてみると“アレっ?”みたいなまだまだな私は、いわゆる名機のその洗練された固定ポイント式に頼っています。

OSやPro Toolsのアップデートやらその後のサポートの事を考えるとなかなかシェアウェアや知られていないメーカーの製品はあまり手を出さない性格なのですが、Stillwell Audio 1973はとても気に入ってしまい、今まで理由なく使っていたEQは、とにかくこの1973からスタートするようになりました。

Stillwell Audio 1973

Stillwell Audio 1973のイメージモデルはNEVE 1073なわけですが、この1073や1081の決められた周波数ポイントってソコを調節していけばミックスが大体まとまっちゃうという素敵なポイントです。ホント、そこを決めた設計者の人には尊敬するばかりです。

Stillwell Audio 1973の本家サイト(製品ページ:http://www.stillwellaudio.com/?page_id=17)を見てみると、NEVE 1073をエミュレーションしたものではなく、NEVE1073の動きと特徴を捉えているみたいな書き方で、どうやら回路図やチップのエミュレーターというものではなく“らしきもの”というものです。

NEVE 1073 もちろん回路エミュレーション方式も素晴らしいと思うし、いくつかのこういった1073 EQプラグインを、有名メーカーやフリーウェアまでいろいろと試しましたが、この1973は“っぽく”仕上げてくれるし、何よりも効き具合い良いのと音が良いです。

一つの特徴はオーバークロックモードを備えている事で、これが特に高域の上げ下げに関して素敵にあの嫌な折り返しノイズを緩和してくれます。ということで常にON。

そしてクラシックEQのシミュレーションモデルには実機には無いので、当然ながら備えてないQの切り替えも“1073をオマージュした”という考えから、“それそのものである必要はない”ということでしょうか、Narrow(小)、Wide(広い)、Adaptive(周波数バンドによる変化)の3つを備えていて、Adaptiveはいい感じに3つのバンドでのQ幅が設定されています。

ポイントは HI PASS(いわゆるローカット)、LOW SHELF、MID BELL、HI SHELFの4つで、見た目は違いますがNEVE1073とほぼ同じです。

EQの効き方は本当にすばらしくここ数年で使ってみたEQプラグインの中でも秀逸だと思います。

ただし!大事な注意点なのですが、使っていると本当に“ああ、この効き方はNEVEだねぇ”とニヤリとしてしまう素晴らしい音質と引き換えに、位相がかなり狂います(笑)
それはこういうアナログ・パラメトリックEQの宿命みたいなものですが、この1973もどれだけ1073ぽくEQを利かせられるかを主眼にしているらしく、それを犠牲に位相はおかしくなってしまうので、モノラルトラック専用みたいなところがあります。
もちろん低域と高域のカットくらいでは気になりませんが、積極的な音作りをするとステレオトラックで扱うとステレオイメージがとんでもないことになりがちです。

ちなみに価格は、Stillwell Audioは、海外のシェアソフト系サイトに多く掲載されていることから、まだこれからの会社ということみたいで、この1973も39ドルで他のプラグインも似たようなお試しで使うにしても買いやすい価格となっています。

そういう2chトラックでも無難に動作してくれるモノを使うのか、あくまでも“音を作るために”作られたモノを使うのかは好みだとは思いますが、Stillwell Audioでは“音ありき”でソフトを作っている楽しいメーカーなのでこれからもその道を突き進んでいってもらいたいものです。

Softube Trident A-Range EQ

関連リンク
日本代理店 :
 TACSYSTEM.COM
製品ページ :
 http://www.tacsystem.com/
products/softube/
000674.php

Softube :
 http://www.softube.com/
Trident Audio Developments :
 http://www.trident-audio.com/
こうやって記事など書いていると、いくつもの種類のEQを使っていそうで実は大して使っていなかったりします。

カット用にデジタル系EQ、色づけ(正負ブースト)用にアナログシミュレート系EQで、全部合わせても普段いつも使っているのは4~5種類で、数年で様々なソフトを試してみて今のセットアップに落ち着いたという感じです。

その中の一つがSoftube社のTrident A-Range® EQ(以下:A-Range EQ)です。
(日本代理店製品ページ:
http://www.tacsystem.com/products/softube/000674.php

Trident Audio Developments社がリリースしたA-RangeというチャンネルストリップEQをシミュレートしたEQなわけですが、チャンネルストリップと言う位ですから、低域・高域のカットに関しては3つのボタンの同時押しでフィルター効果を3重にして深くかけれたりできる充実したフィルターを搭載しています。

Softube Trident A-Range EQ

Softube Trident A-Range EQ 操作感は多分このA-Range EQだけではないか?と思える高域→低域が左側→右側となっています。あとゲインがスライダー式だったりと慣れが必要ですが多くのEQのダイヤル式とどっちが優れているというようなものでも無いので不便さは感じません。

A-Range EQは4ポイントのノブでいくつかの周波数を選べはしますが、Qのコントロールもできないので、細かなことは向いてなさそうですが、耳で聴きながらトラックの色づけをするEQであり、このA-Range EQは狙った部分を気持ちよくEQしてくれます。
こういうアナログタイプのEQはその“感覚”がダメな人はダメだし、ハマる人はハマるというやつで、私は音作りをするためのEQとしてはA-Range EQかPlutec EQP-1Aと2つのEQでほぼ作業を行っています。それでダメなら・・・Oxford EQ Type-3です(笑)

Softube Trident A-Range EQ

アナログタイプのEQというのは積極的な音作りにとても重宝します。デジタルではできない機種特有の色付けが上げすぎても下げすぎても心地よい飽和感を出してくれるのが良いところだよなぁと-Range EQを触るたびに感じます。

Softube Trident A-Range EQ 実機はコンソールに組み込んだりシステムの中で使うことを念頭にしていたためEQのみの機能ですが、本ソフトの方にはアナログ機器のサチュレーション(歪みですね)量を調節する機能があり、これがなかなか良くできていて、「どうしてもここの周波数を盛り上げたいけど嫌な歪みが出るんだよな」的な部分をうまくコントロールできます。

周波数の分布も中域というよりはやや両サイドによった作りで、トラックを全体のオケになじませるための音作りを目的としたEQで、実際に他のパートを鳴らしながらなじませていく作業はとても楽に感じることができます。
Softube Trident A-Range EQ

Softube Tonelux Tilt

関連リンク
Softube :
 http://www.softube.com/
製品ページ :
 Tonelux Tilt 日本代理店 :
 TACSYSTEM.COM
製品ページ :
 Tonelux TILT
Softube社を含むいくつかのEQプラグインソフトを購入し、ここ2年ほどはSSL Duende EQ & Dynamics Channel(以下:Duende EQ)のC200(SSL 9000Kを同社がデジタルシミュレートしたコンソール)モードとMellowmuse Software EQ2V(NEVE風のヴィンテージEQを再現)の二つしか使わなくなりました。

その理由というわけでもありませんが“結果を予測しやすいしQカーブが聞きなれた歪み”ということで主に使うのがDuende EQで、特徴的なアナログ感を出したいときにEQ2Vをという感じです。

Softube Tonelux TILT

ただし、Duende EQはPCIe版の機能制限として32ch分(ステレオトラックだと16個)しか使えません。
コンプの前に低域や高域のカットだけで済むEQをかけたいときにDuende EQを立ち上げていたら、楽曲全体でステレオトラックが16も必要なくても、EQ(主にフィルタリング)→コンプ→EQといったケースやセンドエフェクトトラックのリバーブなどの音質調整にEQといった使い方をすると“DSP FULL”の状態になってしまい足りなくなってしまいます。
フィルタリングだけEQ2Vを使えばと思いますが、EQ2Vはそれ自体が“重い”のとアナログ感満載の歪みが出るので使い道が限定されます。

当ブログ内記事
SSL Duende : http://d-monotone.blogspot.jp/2012/12/solid-state-logic-duende-native.html
Mellowmuse Software EQ2V :

Softube Tonelux Tilt そんなわけで潔癖的なクリーンさは必要ではないのですが、できればアナログコンソールのようなフィルターに機能を絞ったプラグインエフェクターは無いものかと物色していたらSoftube社よりTonelux Tiltがリリースされていました。

Tonelux Tiltは8ch EQ(エンハンサー?)のアウトボードでTiltノブがずらりと8ch分用意されています。
このTiltというものは下にカーブ具合を採取した画像がありますが音質を“もっと高域強調に”“もっと低域強調に”をイイ具合いにやってくれる機能です。

Tonelux Tilt

Softube Tonelux Tilt(製品ページ(英語):http://www.softube.com/tonelux_tilt.php )はこれに個人的にはGJ過ぎると言いたいのですが6db or 12dbの低高フィルターを装備しています。
もちろんTiltも良い出来なので慣れていけば使っていきたい機能ですが、根本的な音質を変える事は、作っているとき、録音しているときにシンセサイザーで“決めて”やっていくので楽曲全体を聴いたときに「どうしてもこの音のバランスがなぁ・・・」と思ったときに使うと便利そうです。

Softube Tonelux TILT
Softube Tonelux TILT

このTiltのフィルター部ですが、Softubeらしく低域コントロール時と高域コントロール時でノブ位置に対する挙動が数字ではなく聴感上のバランスをメインに作られています。
ちなみにフィルターということでEQみたいに上げる(ブースト)はできません。

Softube Tonelux TILT 低域は表示される数値とほぼ一致する下げ幅ですが、綺麗なカーブではなく独特な3~4つのポイントで湾曲具合が違うカーブを描きます。
高域は表示される数値の半分も下がらない感じですが、独特なカーブで下降線を描いて聴感上はかなり下がったように聴こえます。

そして最後にSoftubeの“いつもの”自慢の技術である“アンプ部の回路シミュレーション”ですがTiltでも、Tonelux MP1aのマイクプリ及びその周辺回路を再現しているそうです。
その部分についてはゲイン調整は±3dbと狭めですので効果はそれほどではありませんが、アナログ機器らしいゲインを上げる方では少し高域が派手になり、ゲインを下げれば少しマイルドになるといった具合です。
書くほどに効果があるわけでは無くアナログコンソールのマイクプリのゲインノブを想像してもらえればと思います。

使い始めて半年ほどですが、Duende EQのコンソールタイプのフィルターみたいにかっちりと“カット”してくれるわけではありませんが、コンプ前のフィルターとしては十分だし、ノブ位置の数値がどうこうよりも回して聴いた感じでフィルタリングしてくれるソフトウェアらしからぬ良いフィルターです。

↓下は参考に採取してみたDuende EQのフィルターにて100Hz以下と12KHz以上をフィルタリングする設定にしたカーブです。

↓こちらの下は同じく100Hz以下と12KHz以上を-12dセットでフィルタリングする設定にしたTiltのカーブ(白線)。黄色が上記で採取したDuende EQのもの。

Softube Tonelux TILT
コンプの前に使うフィルターとして使ったり、Duende EQの後ろに挿して最後の低域と高域の調節をしたりとカユイところに手が届くメインのEQに“もの足りない部分”を補間してくれるプラグインです。

Mellowmuse Software EQ2V

関連リンク
メーカー :
 Mellowmuse SoftwareInc.
製品ページ :
 EQ2V
各トラックに差し込むEQとコンプってSONARなどではトラックの標準の機能として装備されていたりするのですが、Pro Toolsにはそういうのはありません。「自分の卓は自分で作れよ」てな具合です。

で、基本的にウチではSSL DuendeのClassic SSL Console Channel Strip(メーカー製品ページ:http://www.solid-state-logic.com/Music/Duende/Channel/index.asp)が刺さります。

SSL Duende Classic SSL Console Channel Strip 基本的な音作りはDuendeでやっちゃうのですが、その前後の不要な音を削ったり、追加したりで別途違うEQやコンプを単体で用意することになります。

なんといっても低域の削りと最後のパリっではPultec EQP-1Aを模したsoftube tubetech PE 1C(メーカー製品ページ:http://softube.se/tubetech_pe1c.php)が素敵なのですが、スタジオ関係者なら何となくご理解いただけるとおり、良い状態の実機のEQP-1Aってすごく高いんです(笑)

数もそんなに所有できないから「ここぞっ!」ってトラックに挿しちゃう感覚的な癖がついちゃってます。

softube tubetech PE 1C 数もそんなに所有できないから「ここぞっ!」ってトラックに挿しちゃう感覚的な癖がついちゃってます。

現実的に全チャンネルEQP-1Aを差し込んだらモコモコギュッギュッになっちゃうので、やっぱり、特別なトラックにのみ使うのが良い具合に収まるんじゃないかと思っています。

NEVE 1073 というわけで、そのEQP-1Aよりも日常的に使えチャンネルストリップとの相性も良いのがNEVE 1073というイコライザーです。

NEVE社はミキサー卓を作っていたくらいの有名メーカーですから、1073や1081はそのまま埋め込まれていたり、他のミキサーへインサートしやすいようなビルトインタイプがあったりします。そういう“後付け”も意識されたモノですので他の機器との音質的な組み合わせの使い勝手がよいとよく言われます。私がお世話になったのは1081の方で1073にもう一つバンドを足してQが少しキビキビした感じがする方です。ともかくこの1073、1081は多くのエンジニアの方に好まれた“もう一つのEQ”です。

相変わらず本題に入るのが遅いのですが、そういうNEVE 1073を求めてUAD-2(NEVE社から正式ライセンスを受けています)の導入も考えましたがパソコンの事情により(空きスロットが無い)ソフトウェアプラグインのStillwell Audioの1973を+αで使い勝手も良いことからよく使っていました。

が、

見た目ですよ。見た目。

もう、いまやSoftube社しかり、音質やソフトウェアとしての精度はどこのメーカーも熟成期に入っていると思うのです。となると、ユーザーが選ぶのはもう見た目しかないんじゃないかと(笑)

そういう時期にMellowmuse社(http://www.mellowmuse.com/)がリリースしたのがEQ2V Vintage Equalizer(製品ページ:http://www.mellowmuse.com/EQ2V.html)です。

EQ2V Vintage Equalizer

なんといってもMellowmuse社はRTAS(Pro Toolsのプラグイン規格)版も同時リリースで何かと楽ちんです。
これを書きながらの事ですが、現在、楽曲製作の“ミックス時”にはDuendeのClassic SSL Console Channel Stripを中心に前後にsoftube tubetech PE 1CかMellowmuse EQ2Vのこの“3つ”しかEQは使わなくなりました。(プリマスタリングはまた別の話です)

EQ2V Vintage Equalizer EQ2Vの特徴としては、ヴィンテージというか1073らしくゲインを目いっぱい上げ下げしたときのQカーブの飽和感とかよく“その感じ”が出ています。特に気に入ったのは左端のローパスフィルターで、これの低域の切れ方は変な歪みも無くとても気持ちいいです。

もちろん前述のとおり“メインと組み合わせて”みたいな元々の性格上、Low Shelf, 35hz - 300hz、Mid Band, 300hz - 8.0khz、High Shelf, 8.0khz - 16.0khz、High Pass, 50hz - 400hz
と、設定できる周波数帯は偏っています。具体的にいうとベル型のLow MidやHigh Midが無いので無理矢理そうしたいのならハイパスで削りながらローを上げるみたいなことをしなくてはいけません。

とはいいつつ、そういうのはコンプとメインEQでやってしまうので、コンプの前の不要な音の削り、メインの後の“あと一ひねり”では十分な機能であり、やはり、そのゲインを上げ下げしたときの音の良さを考えると必要にして十分な機能のEQだと思います。

ついでにいろいろと採集してみた“目で見る比較”です。
3.2KHzを+15dbしてみました。

EQ2V Vintage Equalizer
±15dbまでしかないのはそこまでしか音楽的にゲインできないともいえ、EQ2Vはどういじってもとりあえずちゃんとした音でイコライジングできます。
ちなみにオーバーサンプリングモード、64bit(擬似?)で演算しているそうです。

ある意味、歪んでしまうのでオーバーサンプリングモードでしか使えないけれど±20dbにQタイプをノーマル、ワイド、周波数帯による可変の3種をもち、これでデザインがアレならぶっちゃけずっと使っていたいEQです。感じはノーマルではEQ2Vよりシャープ、可変にするといい感じに1073です。

そしてウチではミックスダウンでは出番がないものの、プリマスタリングでは微妙に役に立つため手放せないPowercore版のOxford EQです。
やっぱりなんていうかDuendeを持っていなければこれの24bit TYPE-1で作業するだろうなぁみたいな優等生なEQです。今回のテストでも1073よりEQ2Vに音質は近かったです。

そんなこんなで、作曲とミックスにEQ2Vを使い始めました。
以前、ある方とこんなことを話したことがあります。

「スペアナもついててグラフィカルでマウスでポイントをチョイチョイみたいなEQで“位相はずれません”とかスゴイ時代ですよね」
「そういうの多いですよね。」
「ていうか、ノブを回して位相がずれない歪まないEQって気持ち悪くないですか?」
「ですよね。EQって歪むもんだもん。要はその歪み方がどう気持ちいいかが名機の証ですよね。」

「どのEQがお勧めですか?」みたいな質問もよく聞きますが、今はちょうど“何でもあり”な時代ですし、とにかく一つのEQをとことん使ってみることだと思います。それを核にして、足りないからこういうのないかな?で2~3個追加していけばいいし、しっかりと使いこなせれば、

見た目で選んで良し(笑)

Mellowmuse Software EQ1A

関連リンク
メーカー :
 Mellowmuse SoftwareInc.
製品ページ :
 EQ1A
Pro Toolsって他のDAWホストアプリケーションみたいにトラックに固定のチャンネルストリップEQ・コンプが無いので、必然的に使う人がそれを付属バンドルプラグインやお気に入りプラグインの中から選んでいくことになります。

私が、最近その“普段使いのEQ”としてとりあえず挿しているのがMellowmuse Software EQ1A(本家サイト:http://www.mellowmuse.com/EQ1A.html)です。
Mellowmuse Software EQ1A
こういうチャンネルストリップ的に使うEQってやはり“味付けが無い”“負荷が少ない”が基準にもなるとは思いますが、何というか、負荷が少ない代わりに高域の折り返しノイズが出たりしても本末転倒だし、私自身が“まるでアナログミキサーを触っているかのような”少しくらい味付けがある方が好みなのと、“画面サイズが邪魔にならない”ということで、このEQ1Aを好んで使っています。

Mellowmuse Software EQ1A その名称からPultec EQP-1Aを想像しがちですが、実際には、ハイパス、ローシェルフ、ベル、ベル、ハイシェルフの5つのフィルターで構成されており、周波数の幅はあるもののそれぞれを自由に設定できます。

設計思想はsuper smooth analog style(スーパー・スムーズ・アナログ・スタイル)ということで、要は“アナログチックな”ってことらしく、低域をいじると前に押し出してくる感じや、高域のカットとブーストが耳障りにならないところなどは良く出来ていると思います。
その他のNEVE 1073エミュレーションと呼ばれるEQなどと比較しつつ、その感じが出ているのはQ=0.8のときなので真ん中の二つのベルのQはそれにしたプリセットで立ち上がるようにしています。

ちなみに、1KHzサイン波とホワイトノイズで確認したところ、サチュレーションや素通しの音質変化は無しです。

ちなみにMellowmuse Softwareはレイテンシー自動補正プラグインであるAuto Time Adjuster(http://www.mellowmuse.com/ATA.html)で有名なのですが、まだそんなに大手というほどでもないみたいで、iLok認証ではなく、購入するとライセンスファイルのダウンロードができるようになり、それをプラグインフォルダへ入れる事でDEMO制限が外れます。

負荷は“軽い”と言われているプラグインほどではありませんが、3つ挿すとCore2Quad3GHzでCPU使用率が2%ほど上がる程度で、内部64bit演算と同等と書いてありますので、オーバーサンプリングないしハイビットレート演算だと思いますが、重い”部類ではありません。
高域の歪みなどが無いと思えば十分に満足して使用できます。

ここ数年の間に出てきた新しいEQは、“安く”て“高品質”なものが多いので、使い勝手や見た目で選んでもいい時代になってきたなぁと思っちゃいました。

FabFilter Pro-Q

関連リンク
FabFilter :
 http://www.fabfilter.com/
製品ページ :
 http://www.fabfilter.com/
products/pro-q.php

色づけしていく“音作り用”EQやコンプの前に大事な不要な帯域をカットする目的の“削り用”EQは自由にポイントを設定できて、なおかつアナログタイプみたいに余計な色づけをしない(笑)、さらにはなるだけ歪まない素直なEQがいいということで、デジタルタイプのEQを好んで使っています。

正直、こういう使い方をするEQはDAWホスト付属の“素直系”なEQで良いと思うのですが、アナライザーが使えなかったり自由度が低かったりと音質以外の部分でイマイチなので使い勝手が良ければ何でもいいというのが本音だったりします。

FabFilter Pro-Q

FabFilter Pro-Q この私の中での“削り用EQ”はとにかく“余計なことをしない”EQが好きで、昨年よりFabFilter Pro-Q(メーカーサイト製品ページ:http://www.fabfilter.com/products/pro-q.php)を愛用しています。
特徴といえばリニアフェイズ(エフェクター的な意味合いでは、位相を狂わせないです)モードを使わなければ、ゼロレイテンシーで動作が軽快であることです。

FabFilter Pro-Q こういう素直なEQは実際は何でもいいと思うし、もう少しパソコンにパワーがあれば、ビットレートを上げて処理することによってEQ処理した部分のギザギザがもっとなめらかになるオーバーサンプリング処理してくれる機種の方が良さそうと思いつつも、このFabFilterという会社はその名のとおりフィルター系エフェクターソフトで高評価を得ているだけあって、ゼロレイテンシーで動かした場合はリニアフェイズでは無いものの、かなり自然なカーブ部分の処理をしてくれます。

FabFilter Pro-Q あとは、アナライザーを単独で持っていることとPro ToolsのRTASもリリースしていることが購入の決め手です。
ゲイン幅は-30db~+30dbまでと、他社製品では±48dbのEQもありますので突出しているわけではありませんが、前述の動作が軽いオーバーサンプリング無しのEQとしてはこのくらいのゲイン幅が限界みたいなので問題なしです。

FabFilter Pro-Q ポイントは24個までカーブの設定も自由に配置できます。これも少なすぎず多すぎずです。
使ってみて一番気に入っているのが、ヘッドルームはパソコン次第で無限大という部分です。
「ここをもうちょっと・・・もうちょっと・・・」で起こる“ビキビキッ!”となるあの嫌なデジタルクリップをかなりがんばって抑えてくれます。
このヘッドルーム無限大と処理した部分のデジタル臭くも無いしアナログ臭くも無いその中間的な、なんていうか“良く出来た普通の子”なこのFabFilter Pro-QはPro Tools標準付属のEQにアナライザーが付く日が来るまで使えそうです。

EMI TG12412 Transfer Desk EQ

関連リンク
日本代理店 :
 Media Integration,
製品ページ :
 EMI TG Mastering Pack
Abbey Road Studios :
 http://www.abbeyroad.com/
最初に。
購入したものの「うわ、使えねぇ・・・」というプラグインに当たることも多くジャンルやスタイルによってその定義も人それぞれですので、エフェクターソフトウェアの個別記事を書くのは意外と不得意なのですが、最低でも半年以上使用して現在も使用しているプラグインをボチボチと記事にエントリーしていこうと思っています。

EQって本当に奥が深く、前後のリミッター・コンプレッサーとの組み合わせや目的によって使い方は変わるし、それぞれのEQでクセは違うし、ホント、終わりなき旅なのですが、幾度も楽曲製作とミックスをやりながら取捨選択して残ったEQの一つが、Abbey Road Plug-in EMI TG Mastering Pack(日本代理店ページ:http://www.minet.jp/abbeyroad/mastering-pack)のTG 12412 TONEです。
EMI TG12412 Transfer Desk EQ

EMI TG12412 Transfer Desk EQ こういう、ポイントで周波数を選択する方式のEQって細かいことできなさそうで敬遠しがちですが、ポイントは音楽的?に分布してあるし、このTG 12412 TONEでは4つあるポイントの全てが、カット、バンド、ブーストなどと特性を自由に選択可能です。

Abbey Road Studios このTG 12412 TONEの元ネタは、数々の名作をというかスターウォーズ6(だっけ?)やハリーポッターの映画音楽のミックスから古くはビートルズの大半の楽曲をミックスしたイギリスのアビー・ロード・スタジオ(Abbey Road Studios:http://www.abbeyroad.com/)に設置してあるTG12410 Transfer Deskというコンソールに埋め込まれたEQ部分です。

ポイント式であり、ゲインが-10~0~+10までしかない。Q幅の変更も不可。書けば書くほど褒めるところがなくなっていくのですが、このTG 12412 FITERの唯一であり長所なのが、選択できる設定内であれば、ほぼ歪み無く自然にカットorブーストできる点にあります。
どんなにいじくりまわしても音が割れたりするようなことがなく自然に加工してくれるのでナチュラルEQのお手本と言えると思います。

主な使い方としてはコンプ処理までしたある程度整ったトラックに“もうちょっとだけ”色をつけたいときに重宝します。もちろんコンプの前処理の不要な低域と広域のカットにも使えますが、その辺はゲイン幅が少ないので“自然なままカットしたい”素材向きです。

実際に使ってみると、昔ながらのローファイな感じは全く無く、32Hz~16KHzまでの広い範囲での自由なポイント選択式なので全く不自由さを感じさせません。このTG 12412 FITERでやってみて“それ以上”やりたいときは「あぁ、まだ下げたい(上げたい)けれど、これ以上は歪んでいくのね」と了解しながら違うプラグインに差し替えていく良い基準点にもなっています。

Brainworx bx_dynEQ V2

関連リンク
メーカー (英語):
 Brainworx
製品ページ(英語) :
 bx_dynEQ V2
Brainworx販売サイト(英語):
 PLUGIN ALLIANCE
日本取扱店:
 M.I.D. - Miyaji Import Division
製品ページ :
 bx_digital V2
Brainworxと言えば早くからM/S対応のVSTやTDMの良質なエフェクターソフトをリリースしており、スタジオでも良く見かけるプラグインソフトウェアのメーカーです。
2012年よりそれまでにやってきたOEM制作の他社ブランドプラグインもまとめて販売するサイトをオープンしていて、iLokなどのハードウェアキー無しの認証方式になりました。

PLUGIN ALLIANCE: http://www.plugin-alliance.com/

私自身がコンセプトを決めたら1年以上とかノンビリ目のスパンで数曲作っていくので、その期間中は事故防止のためにソフトウェアのアップデートはしないようにしています。すぐという訳にはいきませんが区切りがついたらPLUGIN ALLIANCEの方へライセンス移行したいと考えています。

PLUGIN ALLIANCE 私自身がコンセプトを決めたら1年以上とかノンビリ目のスパンで数曲作っていくので、その期間中は事故防止のためにソフトウェアのアップデートはしないようにしています。すぐという訳にはいきませんが区切りがついたらPLUGIN ALLIANCEの方へライセンス移行したいと考えています。

そんなBrainworx社のDynamic EQがbx_dynEQ V2です。

Dynamic EQとは通常のEQが、

1KHzの音を-6dbすれば入力ゲインの大小に関わらずいつも1KHzを-6dbする

ですが、Dynamic EQでは、

設定したスレッショルド(境界となる値)レベルを基準に、それ以上の入力ゲインなら下げて、それ以下の入力ゲインならEQしない

という動的なEQカーブを描きます。もちろんその反応感度、反応速度(アタック)、反応継続時間(リリース)なども設定できます。
Brainworx bx_dynEQ V2
このDynamic EQは比較的音域が広い楽器のトラックなどに有効で、例えば、ベースは音階を動きますが、「イイ音なのにAのときだけキックドラムに被って全体のミックスが篭る(その逆の聞こえなくなる)」そういうときにそのベースのAの音だけに絞って-10db以上鳴らないようにするとか、逆の-10db以上鳴るようにする等の設定ができます。

コンプレッサーと違うところは時間軸方向で音をいじるのではなく、周波数帯域をEQとして上げ下げするのでコンプとは住み分けができ使い始めるととても便利なEQです。

Brainworx bx_dynEQ V2の「こんな感じだよ」オフィシャルムービーが用意されています。

その他にも楽器別に色々と操作を試している様子がムービーとして見れますので、気になる方はBrainworx社サイトのbx_dynEQ V2ページの方で見てみてください。
本家サイト:http://www.brainworx-music.de/en/plugins/bx_dyneq_v2

便利ゆえにガンガン使ってしまいそうなDynamic EQですが楽曲制作の段階で聞こえないときは強く弾くしウルサイときは弱く弾くという演奏補正をしますので、実際のところはそれほど出番があるわけでもありません。感覚的には5曲で1つ2つ使ったかな?くらいです。

そんな使用頻度が少ないDynamic EQですが、Brainworx bx_dynEQ V2にはその機能を活かしたDe-Esser(ディエッサー)やコンプ、ベースエンハンサーとしても動作するので、De-Esserとしてウチでは重宝しています。

個人的には「bx_dynEQ V2はDe-Esserでしょ」と思っています。
設定できる項目は他社De-Esserと同じでQカーブと幅の選択、スレッショルド、ゲイン幅などなどです。Dynamic EQとどこが違う?と思ってしまいますが、切り替えるとQ幅が同じ値に設定できなかったり内部のアルゴリズムが少し違うみたいです。
同じならそもそもモード切替ボタンは要らないかということでとても曖昧な表現ですがDe-Esser、Dynamic EQともにそれぞれがソレらしく動作します。
Boon!(低域エンハンサー)やcompressorとして使う事は無いのですが、Boon!もQカーブを自由に設定できるので、これもDe-Esserとは逆の低域を中心とした音質調整がされたアルゴリズムが搭載されているようです。
Brainworx bx_dynEQ V2
最近はそのパワーアップされた規格の便利さからVST3プラグインばかり使用するようになりました。
いくつかのVST2.xのお気に入りプラグインもそれなりの有名デベロッパー製ですので、ウチもパソコンの64bit移行のときにはそれらがVST3リリースされれば切り替えたいと思っています。
Brainworx社は早くからVST3対応していましたのでbx_dynEQ V2はもちろんその他のプラグインもVST3版がリリースされています。

そんなわけでbx_dynEQは、ソフトウェアのサブタイトルはDynamic EQですが、De-Esserとしていつも使用しながらたまーにDynamic EQとして使える便利なプラグインです。