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今回はソフトウェアプラグインの開発販売を販売元が現在も元気にやっているせいかSoftube社にしては珍しく、“○◎を再現”というような表記は無く、しかも実機に限りなく忠実にその機能を再現することが得意なのに、良い方向で追加機能を付けたコンプに仕上がっています。
Softube set out to make the most accurate emulation of the most famous solid state compressor.
http://www.softube.se/fet_compressor.php(2010/03)
ここに、“最も有名なソリッド・ステート・コンプレッサーをエミュレートした”と記述されており、使えばその元気がいいアタックサウンドにUrei 1176のモデリングソフトであることはすぐに気づきます。
使用していると、WET/DRYはともかく1176でサイドチェインが使えるのはとてもその可能性の広がりを感じます。サイドチェインの使い方などは省きますが、今までは1176に当然サイドチェイン機能はありませんので、違うコンプに差し替えなければいけなかったのですが、どうしてもコンプは1176じゃなければなぁという人にはとっておきのソフトとなりそうです。
ちなみにその他Bomb Factory 1176やPOWERCOREの24/7・Cなどその他有名どころの1176と比べてみるとこのSoftube FET Compressorはいわゆる“銀パネル”に近いのかなと思っています。
銀パネルはアタックタイムを遅めにしてゲインをいじっていくとサーチュレーションがきつめにかかるのですが、そのサーチュレーションは半導体コンプらしく真空管とは違ってリリース部分が歪むのではなくどちらかというと割れる感じがするのです。
FET Compressorは意外にそのサーチュレーションが黒パネルっぽく結構頑張って耐えて自然な飽和サウンドを出してくれます。かといって黒パネルみたいにガツン!と太い低域と強めのアタックというまでは無く、カーブは銀パネルに近いナチュラル指向っぽいなと思う部分もあります。
そんな感じで、“完璧な◎○のシミュレート”ではなくSoftubeらしい自然なサーチュレーションを中心とした味付けのFET Compressorは、「黒ではちょっと出すぎなんだよなぁ。でも1176の押し出しが欲しい!」というトラックによく合うと思います。
あとがきですが、この古い時代のエフェクターは耳に判るくらいの個体差があります。私が実際に触っていたのは黒パネルでそこそこ良い状態のものでした。それを思い出しながらの記事となりました。
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