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1980年頃はYAMAHA、Roland、KORGに続き、AKAI、CASIO。そしてKAWAIがシンセサイザーメーカーの覇者となるべくしのぎを削っていまして、KAWAIは安価でけっこう良い音がするシンセを作るメーカーとしてかなり最後のほうまで頑張ってシンセをリリースしていました。
その昔、初代YAMAHA DX7と同じころに「FM変調が理論的にどんな音でも再現可能?ならば自然界128倍音全てをコントロールできる方がもっと可能性が広がる!」みたいなハナシで出てきたのがKAWAI K5で倍音加算方式のその独自の音源形式でK3へと発展したものの、その倍音加算方式の過程の研究の産物?であるPCM技術を搭載したK4がスマッシュヒットとなり、結果、KAWAIが最後のK5000シリーズを出すまで、長い期間シンセサイザー部門が存在できたのだと思います。


これに加えて、根強いファンが多い倍音加算方式であるアドバンスト・アディティブ音源を搭載しています。ただし、これは付属のSoundDiver(フロッピーディスクで同梱)が無いととても難解な音源形式です。SoundDiverではかなりの頻度でバグってOSごと落ちますが、かつてのフェアライトCMIみたく取り込んだサウンド(WAVファイル可)を解析して倍音加算方式で再合成とかできたりします。
これから買うときの注意点
本体でも128倍音のエディットはできるのですが、うろ覚えですが確か128のうちの半分ずつを分けて調整していくのが比較的易しいやり方で、それでも各倍音のエンベロープをグループごとに設定しても途方もない作業に追われることになります。
そして、ここが肝心なのですが、そんな一晩寝ないで緻密にエディットしていってもそこまで凄い音は出ません(笑)
倍音加算に関してはやれることはほぼ全てやれるというだけで、それが出てくるサウンドにどれだけ影響するかというと、微妙な結果のことが多いです。

何のためのこれだけのノブ・・・と思わず嘆いてしまいます。ノブを回したら鍵盤を弾きなおさないとそれは反映されない仕様です。
何か、マイナスなことばかり書いていますが、それでも出てくるサウンドはデジタル音源形式では最高峰のエッジが効いたサウンドです。
アナログシンセの行き着く先がモジュラーシンセなら、デジタルシンセの行き着く先はこの倍音加算方式でほぼ何でもできるKAWAI K5000S PowerSoundsだろうなぁと現在でも思います。
最後に、鍵盤がとにかくKAWAIというメーカーらしく秀逸で軽めなタッチですが非常に弾きやすい鍵盤でMIDIコントロール機能さえついていればマスターキーボードとしてずっと使っていたかった機種です。
KAWAIサイトではいくつかのサウンドデモとより詳しい解説が現在でも残っています。
気になる方は本家サイトにて調べてみてください。
KAWAI K5000S PowerSounds フロントページ
http://www.kawai.co.jp/emi/k5000s.html
アドバンスト・アディティブ音源デモ
http://www.kawai.co.jp/emi/k5000demo/index.html
KAWAI K5000S PowerSounds 入門ガイドスタート←かなりオススメ
http://www.kawai.co.jp/emi/k5sguide/K5KS1.html
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